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コラム

未来の開拓者(リーダー)をめざして To raise future leaders

2011年12月7日

日本を揺るがした大災害では、すぐに各国から救援隊が到着し、世界中の人々から義援金が届きました。被災した人たちはもとより日本人誰もが勇気づけられ、世界とつながっていることを実感したと思います。地震や津波のニュースを聞いて、ホームステイ交流で日本の若者を受け入れたことがある海外のホストファミリー達も、一斉に連絡をしてきました。生活を共にして家族や友達になると、海の向こうで何か異変が起こった時は自分の事のように心配をします。
交流を通してこのような関係が地球規模で広がっていくと、争いの少ない平和な世界への実現に向かって少しでも前進することが出来るでしょう。
私は一連の出来事から二つのことを再認識しました。第一は、私達はみな同じ星の住人ですから、もっと他国の人たちに関心を持ち、助け合うことが大切だということです。
第二は、"世界を視点に物事を考え、行動出来る"若いリーダーがこの日本には沢山必要だということです。この歴史的な災害からの再生はもちろん、日本が希望に満ちた国となるために、また世界の一員としての役割を果たすためにも、様々な分野で人々を導く優れたリーダーは欠かすことができません。しかし、一朝一夕でそのような人材が育つわけではありません。リーダーとは、自分のために行動するのではなく周りの人達の助けになる存在ですから、小さいうちからその気持ち(意識)を育てなければなりません。アメリカの幼稚園では、子供達が色々な役割につきますが、"door holder"と呼ぶ日本では珍しい役割があります。友達のために絶えずドアを開け、支えてあげるのです。アメリカの4Hキャンプに参加した時のことですが、夜の行事で"瞑想の丘"に集まることになりました。暗闇の林の中は懐中電灯を持ったキャンプカウンセラーが足元を照らしながら付き添ってくれました。その対応ぶりが見事だったので、歳を聞くと14歳でした。アメリカのキャンプに参加した日本の若者達の多くが、世話をしてくれた同年代のカウンセラー達の活躍に心打たれています。そして"自分もあのようになりたい"との感想を残しています。リーダーになるためには机の上での勉強だけでは足りません。大人も子供も実際の体験を通してこそ成長するのです。広い世界を体験し、"自分は何のために生きるのか"を考え始めた若者たちが、いつか強い使命感を持って、日本や世界のために役立つリーダーとなったらどんなに素晴らしいことでしょう。"未来の開拓者を育てる"これこそが、まもなく30年目を迎えるユートレックの設立以来のゴール(目標)です。

ユートレック国際交流センター
代表 宮崎哲人

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